◆第107回全国高校野球選手権奈良大会▽2回戦 智弁学園2―0高田商(14日・さとやくスタジアム)

 智弁学園が春の屈辱を力に変えた。1点を先行して迎えた5回1死二塁、近藤大輝右翼手(3年)が「1点欲しい場面。

一発打ったろう」と追加点となる右越えの適時二塁打を放ち、リードを2点に広げた。小坂将商監督は「打つべき人間が打ってくれた」と、1年夏から甲子園を経験する近藤の活躍をたたえた。

 昨夏の甲子園は準々決勝で優勝校の京都国際に0―4で敗北。フライアウトは11個を数えた。敗戦を通し、低いライナーを打つ意識がチームに浸透するが、今春の県大会では3回戦で畝傍に1―8でコールド負け。3年連続の夏聖地を目指す背番号9は「負けるわけないと油断した形で、(2回に)大量得点されて焦った」と気の緩みを痛感した。3年生や故障中の室内練習組もグラウンドに顔を出すことで、チームの一体感を高めてきた。

 次戦は20日に3回戦で奈良と対戦する。小坂監督は「2回で7人(打席に)立って5個フライ(アウト)があったんで、それは強く怒りました」と注文。近藤も「センター返しやライナーを徹底し調整する」と気を引き締めた。

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