◆スポーツ報知・記者コラム「両国発」
少し耳が痛かった。楽天・三木肇監督の言葉を聞いた時のことだ。
日本ハム、ヤクルトで計10年間のコーチ経験を経て、19年に楽天の2軍監督に就任。翌20年に1軍監督についたが21年に再び2軍監督へ戻り、今年から2度目の1軍監督を務めている“異例”の経歴の持ち主だ。2軍での指導が長く、成長過程の若手選手と接する機会が多い。三木監督も「若い時って、聞いても分からないことあるでしょ。大人になっていろいろ経験して、やっと知っていく」と自身を振り返りながら、こう言葉をつなげた。
「いろんなことを解釈する能力や受け止め方が上がってくると、練習方法も変わって思考が上がる」。言われた時は分からなくても時がたって理解し、成長につながることもある。今年7年目で入団時から三木監督の下でプレーし、昨年12球団で唯一全試合フルイニング出場した小郷裕哉外野手は「ファームの時から、1軍で結果出している人はこういう準備してるよ、とか言われていて。実際1軍に来て、こんなこと言ってたな、と後々気づくことが多かった」と話していた。
周囲の方々の言葉に耳を傾けているか? 聞く耳を持たないようなことはしていないか? 自問自答してみた。
◆有吉 広紀(ありよし・ひろき) 東北支局勤務を経て、今年から初めてプロ野球に携わり、楽天を担当。仙台駐在。