◆第107回全国高校野球選手権神奈川大会 ▽3回戦 横浜7x-0川崎北=7回コールド=(15日・平塚)

 やれることはやった。だから悔いはない。

川崎北のエース右腕・枦田(はしだ)陽太投手(3年)は敗戦にも爽やかな表情で報道陣に対応した。6回2/3を10安打7失点(自責3)。119球で完投。強打者を相手に心は折れず、マウンドへ立ち続けた。

 「初回、四球で走者を出したが、そこから立ち直ることができた。しっかりストライクで勝負して、打ち取ることができて、よかったと思います」

 スライダー、カーブ、チェンジアップ、カットボール、フォークと5種類の変化球で勝負した。0-2で迎えた5回2死満塁のピンチでは、左飛に抑え、危機を脱出した。超スローボールで幻惑するなど、強力打線に緩急で立ち向かった。

 直前には右肘痛にも苦しんだが「しっかり気持ちを込めて投げられた。要所要所で守備がいいプレーをしてくれた。それに応えて、打たせて取る投球ができた」と胸を張った。「打撃も自分の持ち味なので、今後は大学でもプレーしたい」。

野球少年のような、いい笑顔で語った。(加藤 弘士)

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