◆第107回全国高校野球選手権兵庫大会 ▽3回戦 東洋大姫路7―4洲本(15日・姫路ウインク)

 兵庫は、秋・春近畿Vの東洋大姫路が4点を先制されたが、見村昊成(こうせい)右翼手(3年)が決勝打を放ち、洲本に逆転勝ちした。

 エースと打線が窮地を救った。

東洋大姫路は0―0の3回に失策と3つの四死球を含む、打者一巡の猛攻で4点を失った。「5点取られるのは痛い状況。とにかく0で抑える」と、なおも2死満塁で緊急登板した最速147キロ右腕の木下鷹大(ようた、3年)が9番打者を遊ゴロに打ち取った。「フォームも安定して、やっと出力が上がるようになった」と、7回からは毎回の3者凡退で圧倒。岡田龍生監督(64)は「木下が打たれて点取られたら、もう勝負あった」と好救援のエースをたたえた。

 今年のセンバツ2回戦・広島商戦では2回に失策から6失点し2―6で敗れた。「センバツで負けたのは大きかった。今日の試合は(先制されてもまだ)7イニング攻撃があるから大丈夫」と見村。チーム全体に焦りはなかった。

 4回2死三塁のピンチでは、5番・白鳥翔哉真(ひやま)左翼手(3年)が「もう1点もやれない。気持ち良かった」と本塁への好返球で追加点を阻止した。打っては5打数4安打1打点で「目の前の打球に食らいつけた」と笑顔。

6回に決勝点となる右前適時打を放った6番の見村は「白鳥が(塁に)出てくれて、自分が打ったら決勝打。素直にうれしい」と喜んだ。

 岡田監督は「(2回戦から)5番、6番を入れ替えて正解だった」と2人を褒めたが、「情けない。(木下以外の)他の投手が頑張らないと勝てない」と勝ってかぶとの緒を締めた。(松ケ下 純平)

 〇…岡田監督は右肘じん帯損傷からの復活を目指す最速147キロ右腕の阪下漣(3年)について「もうブルペンで放っている。そろそろ打者に投げると思う」と説明。「計画通り進めているんで、プラン的には(マウンドに立つまで)もうちょっと。どこまで(打者相手に)放れるか分かりませんけどね」とした。

編集部おすすめ