◆パ・リーグ オリックス6―7楽天=延長10回=(15日・京セラドーム大阪)

 オリックス・太田のバットが止まらない。1点を追う3回無死二、三塁、ヤフーレの初球のカットボールを捉え、一時同点の左前適時打。

「いい流れで回ってきたチャンスの場面。それに乗せてもらって打つことができた」。初回は遊撃内野安打、6回には左越え二塁打をマーク。直近6試合は26打数13安打で、打率は両リーグトップの3割2分8毛(3割2分1厘)に躍り出た。

 23年の負傷を機に「ビジョントレーニング」を導入。「めちゃくちゃ難しい」と苦労の末に身につけたのは、遠くを見つめながらも周辺視野を利用し、目の前で3球をお手玉する“特殊能力”だ。「打席でめっちゃ球が遅く見えるとかはないですよ」と苦笑い。それでも「結果が出ている。当て勘とか、守備にも生きている」。「目」を鍛え、攻守で欠かせない存在に成長した。

 この日の練習を視察した侍ジャパンの井端監督は「広角に打つ打撃(が魅力)。期待している」と太鼓判。

来春のWBC出場も目標とする右打者の視界は良好だ。(南部 俊太)

 〇…オリックスの山崎が出場選手登録された。不調のため5月23日に登録を外れた後、股関節の使い方を見直したといい、「ここ最近はずっと、いい感じのフォームで投げられていた」と復活への好感触を得た。23年には53試合に登板し、リーグ3連覇に貢献した160キロ右腕。「ちょっと時間はかかったけど、やることはやれた。ラストチャンスくらいの気持ちで、気合は入っている」と目をギラつかせた。

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