◆米大リーグオールスター ナ・リーグ―ア・リーグ(15日、米ジョージア州アトランタ=トゥルイストパーク)

 今年のMLBオールスター戦はナ・リーグが2点リードの9回にア・リーグが同点に追いつき、6―6でホームランダービーで勝負を決する特別ルールの“延長戦”に突入した。昨年までの通算成績はア・リーグの48勝44敗2分け。

 ファン投票でナ・リーグ最多の396万7668票を集め、5年連続5度目の出場となったドジャース・大谷翔平投手(31)は「1番・DH」で先発出場し、2打数1安打。初回先頭の第1打席で昨季のサイ・ヤング賞左腕、スクバル(タイガース)から中前打を放って2年連続の球宴ヒットをマークすると、2回2死二塁の第2打席では右翼ポール際に特大ファウル。結局一ゴロに倒れて29年ぶりの2年連続球宴アーチとはならなかったが、しっかり見せ場をつくって盛り上げた。

 試合はナ・リーグが初回に大谷の一打からマルテ(Dバックス)の2点二塁打で先制。6回にはアロンソ(メッツ)が3ラン、キャロル(Dバックス)がソロを放って一挙4得点と突き放した。ア・リーグは7回にルーカー(アスレチックス)が3ランを放つなど4点を返し、9回にはウィット(ロイヤルズ)の適時二塁打で1点差。なおも2死三塁でクワン(ガーディアンズ)が三塁内野安打を放って6―6の同点に追いついた。

 投げては投手では史上初の新人から2年連続先発出場を果たしたナ・リーグのスキーンズ(パイレーツ)が1回無安打無失点。先頭から2三振を奪い、最速100・4マイル(約161・6キロ)を計測して3番・ジャッジ(ヤンキース)を二ゴロに封じるなど期待に応える投球だった。8回には新たな“怪物ルーキー”のミジオロウスキー(ブルワーズ)が登板し、1回1安打無失点。スキーンズを上回る最速102・3マイル(約164・6キロ)で球場をわかせた。

 今年のオールスターでは“ロボット審判”こと「自動ボール・ストライク判定システム」(Automated Ball―Strike Challenge System=ABS)が導入され、初回1死二塁では2ストライクからの3球目、最初はボール判定だった一球がストライクに覆り、マチャド(パドレス)が見逃し三振に倒れる場面があるなど試合を動かすこともあった。

レギュラーシーズンでも早ければ来季から導入される可能性があると現地では報じられている。

編集部おすすめ