◆第107回全国高校野球選手権栃木大会 ▽2回戦 国学院栃木4―0栃木(16日・宇都宮清原)

 昨年準Vの国学院栃木が栃木に勝利し、3回戦進出を決めた。

 3回に先頭の農作(のうさく)力遊撃手(2年)が三塁打で出塁すると4番・小針和真右翼手(3年)の犠飛で1点を先制。

4回2死一、三塁の好機では再び農作が打席に。「初球からどんどん振っていこうと思っていた」。浮いてきたスライダーを振り抜き、中堅へ適時二塁打。その後も打線がつながり、この回に3点を追加した。投げては3投手の継投で栃木打線を完璧に封じ込め、4―0で逃げ切った。

 この試合ではベンチ入り20名のうち、18名が出場。総合力で勝利をつかみ取った。チームを率いる三浦純監督は「少しでも出す機会を与えたいと思っていた。秋・春は力が出なかったが、最後の夏にかけて選手の成長を感じる」と胸を張った。

 2年連続出場に向けて挑んだ昨夏の決勝は初回に5点を先制しながら石橋に逆転負け。夢舞台まであと一歩届かなかった。敗戦から1年。

トレーニングルームには敗戦時に泣き崩れている写真を貼っているという。

 主将の阿久井麗夢(れいむ=3年)は「メンバー外も含めて『全員でやろう』と声をかけて、この1年間やってきた。甲子園に出るために一つひとつ勝っていきたい」と拳を握る。3年ぶりの夏の聖地を目指し、全員野球で栃木の頂点を狙う。(高澤 孝介)

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