◆第107回全国高校野球選手権栃木大会▽2回戦 文星芸大付10―0今市=5回コールド(16日・エイジェック)

 今市は、左投げの二塁手・鈴木海太(かなた、2年)が先発出場。ゴロの打球を2度、無難に処理した。

 入学時は外野手だったが、部員数が少ないというチーム事情もあり、福田康弘監督(42)の勧めで今春から二塁手にチャレンジ。鈴木は「ゲッツーなど難しさはありましたが、少しずつ慣れて自分の形が出来てきました」とうなずいた。

 コンバートの裏には、鈴木の守備力への信頼があった。「非常に器用な子。少ない人数で、いかにアウトを取るかを考えた時に、今までの価値観は捨てました。安心して見ていられるプレーヤーです」と指揮官は話す。

 今大会、今市は12人のメンバーで出場。6人の3年生が抜ければ、秋季大会への出場は連合チームという形になる。「単独チームで野球ができて、選手は幸せそうに見えました。鈴木には、どんな形のチームになろうと頑張ってほしい。そして来年の夏を見据え、また単独で出られるように工夫していきたい」と福田監督。鈴木は「基本的にはどこでも守れるので、試合で勝負できるポジションで活躍したい。

この夏は1勝で終わったが、ずっと2勝を目標にしてきた。それを達成できるよう頑張りたい」と視線を前に向けた。

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