◆米大リーグオールスター ナ・リーグ6―6ア・リーグ(15日、米ジョージア州アトランタ=トゥルイストパーク)
9回にア・リーグが2点差を追いつき、史上初めて両リーグ3人ずつ(各3スイング)の本塁打競争「スイングオフ」が行われ、ナ・リーグが勝利した。
夢の祭典にはまさかの結末が待っていた。
かつては勝利チームが、4戦先取のワールドシリーズの本拠地での4試合開催権を獲得できたこともあったが、今ではなし。だが、日本と違ってシーズン中も引き分けはなく勝敗をつける文化が米国には根付いている。一方で選手の負担も考慮して延長戦を行うことも難しく、22年から球宴限定でこの新たなルールが導入された。ナ・リーグ3人目で待機も、打席に立たず勝利が決まったアロンソ(メッツ)は「シュワバーがすごかった」とホッとしたようだった。
“延長戦”中はベンチから選手は飛び出して一喜一憂し、ファンも大興奮となって大きく盛り上がったが、本来の主役級の大谷やジャッジはベンチにすら不在だった。ロバーツ監督は、試合前に出場選手3人と控え1人を登録したため途中出場した選手から選んだことを明かし「史上初で今夜はすごく良かったと思う」といいながらも「球宴ではいいけど、レギュラーシーズン(の延長)では今の無死二塁から始まる形(タイブレーク)でいいと思う」とも口にした。(安藤 宏太)
◆スイングオフ 9回同点時に延長戦ではなく、打者3人×3スイングでのホームラン数で決着をつけるもの。事前に3人と負傷時用の補欠1人、打撃投手を務めるコーチ3人を登録しておく。当日の打順は自由。