◆第107回全国高校野球選手権 東東京大会 ▽3回戦 東京成徳大高3―1城北(17日・駒沢)

 東京成徳大高のプロ注目左腕・上野陸(3年)が2―1の7回から今夏初登板。3イニングを投げ、2安打無失点4奪三振で4年連続の4回戦進出を決めた。

 セットポジションから右足を振り子のように揺らし、反動をつけてキレのある球を投げ込んだ。今春の都大会後、左肩を痛めていた時期にフォームを改造。「誰かを参考に? 全くないです。自然と、ああなりました。勢いがつくからですかね」。ゆったりした始動にクイックも織り交ぜ、「審判(のストライクゾーン)が広かったので、助けられました」と笑みを浮かべた。

 172センチ、75キロの左腕は、祖母の作るサバのみそ煮が好物で、ウェートトレーニングの合間にもおにぎりを食べるなど体作りを徹底。最速は昨秋まで130キロ台前半だったが、3月の宮崎合宿での練習試合で141キロ、練習の弾道測定器では145キロを計測。この日は視察したNPBスカウトのスピードガンで最速138キロだった。

 19日の4回戦の相手は、昨夏の甲子園準Vの関東第一。エースは「もう、がんばるだけです」。右足を振って、強敵に立ち向かう。

(雑誌『報知高校野球』取材班)

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