◆第107回全国高校野球選手権秋田大会 ▽準々決勝 金足農9-0秋田西(18日・こまち)
“弟世代”がチームを支えている。
昨夏の優勝校・金足農が秋田西を9-0で下し、準決勝進出を決めた。
2018年夏の甲子園準優勝で「金農旋風」の中心となったオリックス・吉田輝星の弟・大輝(3年)は、6回から2番手で登板。2回を1安打無失点に抑えた。NPB5球団のスカウトが見守る中で、この日の最速は144キロ。「力んでしまって」と本人は不満顔だったが、直球にチェンジアップを交え、仕上がりの良さをうかがわせる投球だった。
3回1死満塁の場面では、8番・投手で先発した2年生左腕・斎藤遼夢(りむ)がスクイズを敢行した。兄・璃玖さんは、2018年夏の甲子園準決勝、近江戦でサヨナラ2ランスクイズを決めた「金農旋風世代」。「兄さんが兄さんなので、変なプレッシャーが…」と自軍ベンチにタイムをかけられるほどの緊張に打ち勝ち、三塁線へ絶妙なバントを転がした。内野安打となり、見事2点目をもぎとった。
7番・中堅で先発した高橋孝士朗外野手(2年)の兄・佑輔さんは、同大会3回戦・横浜戦で逆転3ラン。この日は8回に中堅へ3塁打を放つなど、1安打2打点の活躍を見せた。
次戦は、2018年に県決勝でも激突した明桜との対戦だ。吉田の目には闘志が宿る。