マリナーズ傘下3Aタコマを退団し、DeNAに入団した元阪神の藤浪晋太郎投手(31)が18日、9・5ゲーム差をつけられている古巣の阪神を逆転してのリーグ制覇を誓った。横浜市内で入団会見に臨んだ最速165キロ右腕は、阪神からは「残念ながらオファーがなかった」と明かした上で、「逆転優勝に少しでも貢献できるように」と力を込めた。
三浦監督との縁を大切に、新天地に身をささげる。阪神時代に挙げた初勝利、初打点、初安打はすべて現役時代の番長からマークした。日米通算64勝の藤浪は「横浜の大スターというイメージ」と指揮官への敬意を込め、逆襲の力になると宣言。「藤浪晋太郎を必要なんだという熱意を体現してくれた。情熱に応えたい。チーム、会社としてもチャレンジング」とDeNA入りを決断した理由を明かした。
チームでは抑えの入江、ウィックが離脱し、ローテも4人目以降が不安定な現状。先発、救援双方をこなす右腕は「長いイニングでも短いイニングも両方できる」と自信をのぞかせた。
首位を走る阪神との対戦に向けては「ブーイングだけは出さないでいただければ」と虎党にリクエスト。「まだまだ優勝を狙える。優勝を目指して、そこの一つのピースになれるように」。古巣との9・5差を逆転してのリーグVへ。
◆米国からシーズン途中に復帰した主な選手
▽福盛和男(楽天=09年)レンジャーズ退団後、入団テストを受け6月23日に復帰。7月以降の35試合で7勝1敗10セーブ、防御率2・18。
▽山口俊(巨人=21年)ジャイアンツ傘下3Aサクラメントを退団後、6月11日に2年ぶり復帰。15試合で2勝8敗、防御率3・56。
▽秋山翔吾(広島=22年)パドレス傘下3Aエルパソを退団し、6月30日に支配下登録。7月以降の44試合で打率・265、5本塁打、26打点。
▽筒香嘉智(DeNA=24年)ジャイアンツから自由契約となり、4月19日に5年ぶりの復帰。57試合で打率・188、7本塁打、23打点。