巨人・山崎伊織投手(26)が18日、“個人より巨人”の意識で前半戦ラスト登板に臨むことを誓った。19日の阪神戦(東京D)に先発。

今季同戦は4勝11敗と負け越しているが、特にカード初戦は全敗。鬼門中の鬼門である初戦で白星を奪うことが、9差で追う虎のしっぽをつかむ呼び水になる。「前半戦ラストなので、しっかりと勝って終われるように頑張りたい。しっかりと(対策を)話し合って、決めたことを実行できるコンディションと整理した頭を持ってマウンドに上がることが大事」と力を込めた。

 今季は15試合に登板して8勝2敗、防御率1・15。勝率(8割)と防御率はリーグトップで、9勝目をつかめばリーグトップのDeNA・東に並ぶ。投手3冠での前半戦折り返しも射程圏内に捉えているが、「(タイトルはシーズンが)終わってみてどうか、なんで。そこはどうでもいいです」とキッパリ。個人記録は二の次。今はチームの勝利だけを考えて右腕を振り抜く。

 燃えるマッチアップが用意された。阪神先発は村上。

自身と同じ兵庫出身の同学年で、大学日本代表で共闘してから親交の深い右腕が相手となるが、「仲はいいんですけど、良い試合ができるように。僕はしっかりと自分自身のことを頑張りたい」。個人成績と同様、私情は封印して阪神打線を封じる。

 シンプルな思考で虎退治に挑む。今季同戦では2試合に登板し、1勝0敗、防御率2・45。1点が勝敗を分けるロースコアの展開となる可能性もある。勝利につながるポイントを問われると、「あまり考えすぎずに、自分のピッチングをすること」とサラリ。万全の対策を練りつつ、眼前の打者を封じることだけに集中する。

 G球場で先発投手練習に参加し、キャッチボールなどで最終調整。カード初戦を託されても、「初戦言うても1試合、1試合は変わらない。勝ちましょう」と自然体を貫く右腕。大逆転Vへの流れを呼び込むべく、大事なマウンドに立つ。

(小島 和之)

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