◆全国高校総体◇男子サッカー2回戦 浜松開誠館7-0立命館守山(27日、福島・広野町サッカー場)

 浜松開誠館が全国大会初勝利を挙げた。初戦となる2回戦で、立命館守山(滋賀)と対戦し、7―0で快勝した。

前半だけでMF古橋藍伍(2年)、MF岡田瑛太(3年)がともに2得点して4―0。後半もゴールラッシュが続き、司令塔のMF川合亜門(3年)が同15分に7点目を決めて締めくくった。県大会で課題に挙がった得点力不足を払拭(ふっしょく)する幸先のいいスタート。29日の3回戦では強豪・山梨学院(山梨)に挑む。

 浜松開誠館が分刻みのゴールラッシュで、全国初勝利だ。全国選手権では過去2度とも初戦敗退。初出場の今大会が、三度目の正直となった。だが、チームの誰も初勝利に胸を張ることはない。「むしろ恥ずかしいことなんで。これまで勝てず反省しています」。青嶋文明監督(57)は苦笑いした。

 いきなり圧倒的な実力差を見せつけた。

前半4分、MF古橋が川合主将からのパスを頭で決めると、続く11分にはこぼれ球に反応して2点目。続く16分、19分にはMF岡田瑛太(3年)がいずれもDF水谷健斗(3年)からのパスに合わせて右足で連続得点を挙げた。

 古橋は「(1点目は)仲間を信じて飛び込めた。自信になりました」と試合後は笑顔。岡田は今大会の目標を「最低5得点」と決めているが、「1試合2得点は今までになかった」と自らの活躍に驚きを隠せない。

 後半はDF鈴木翔湧(2年)、FW高橋成(3年)の追加点に続き、川合が締めくくりの1発。1対1になったGKをかわしての技ありシュートに指揮官は「フィニッシュが課題だったので。いいきっかけになる」と評価した。

 県大会では準決勝の静岡学園戦を0―0の末のPK戦で勝利し、決勝・藤枝東戦は1―0の辛勝だった。川合は「課題だった得点(力)は修正できた。もっと高いレベルでもできるように試されるところだと思う」。山梨学院戦に向けては「やってきたことに自信を持ち、ぶれずに勇気を持って戦っていたい」と意気込んだ。

(甲斐 毅彦)

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