巨人は1日、育成選手契約の新外国人としてクリスチャン・フェリス内野手(22)、フランシス・グズマン投手(18)の獲得を発表した。ともにドミニカ共和国出身。

フェリスは身長200センチ、体重は球団史上最重量の127キロという左の長距離砲で、背番号「049」。グズマンはプロ経験のない異色の左腕で、背番号「042」に決まった。7月で新規選手契約可能期間とトレード期間は終了したが、数年後も見据えて潜在能力豊かな2選手を獲得した。

 規格外の超ビッグな原石が巨人に加入する。フェリスは左投げ左打ち、身長200センチ、体重127キロの巨漢で一塁と外野を守る。球団を通して「ジャイアンツと契約することができ、とても興奮しています。自分の情熱である野球に身を捧(ささ)げてきました。期待に応えられるよう全力を尽くします」と決意を示した。

 巨人で身長200センチ以上は馬場正平、ヒルマンらに次いで7人目。体重は廖任磊(リャオ・レンレイ)の125キロを超えて球団史上最重量となり、201センチ、128キロのジャッジ(ヤンキース)とほぼ同じ体格だ。24年はブルージェイズのマイナー1Aで76試合、打率1割8分9厘、14本塁打、37打点。打撃は粗削りだが、昨年は138メートルの特大アーチや打球速度185キロの超高速本塁打を放つなど、並外れたパワーが魅力。

今年3月にリリースされて以降は無所属で練習していた。

 身長189センチの左腕グズマンはまだ18歳と若く、プロ経験のない異色の投手。高い身体能力に加えて、腕、肩回りが柔軟で、140キロ台中盤から後半の速球は伸びしろ十分だという。「日本最高の球団に選んでいただき、大変光栄です。とてもワクワクしており、心待ちにしています」とコメントした。

 球団は今年6月にドミニカ共和国でトライアウトを開催。チャンスを求めて集まったハングリー精神あふれる100人以上の参加者から両選手を発掘、選抜した。トレードや新規支配下選手の補強期限は7月31日で終了したが、育成契約は引き続き可能。幅広く調査した上で、中長期的な戦力強化、常勝球団構築を目指して潜在能力の高い2人の獲得を決めた。巨人ではかつてメルセデスがドミニカ共和国のトライアウトを経て育成選手で入団し、支配下登録されて先発ローテに定着した例もある。伸びしろ豊かなフェリスとグズマンは、日本で細かい指導を受けることで、大化けする可能性を秘めている。

 2選手は近日中に来日してファームに合流予定。

ジャパニーズ・ドリームを夢見る原石の成長に大きな期待がかかる。

 ◆クリスチャン・フェリス(Cristian Feliz)2002年9月7日、ドミニカ共和国生まれ。22歳。フアナ・デ・アルコ高出身。21年から23年まで米ブルージェイズルーキーリーグ、24年は同1Aでプレー。マイナー通算195試合、打率2割1分、28本塁打、97打点。200センチ、127キロ。左投左打。

 ◆フランシス・グズマン(Francis Guzman)2006年12月30日、ドミニカ共和国生まれ。18歳。エリアス・ロドリゲス高出身。プロ経験なし。

189センチ、90キロ。左投左打。

◆育成から飛躍した外国人

▽R・マルティネス(中日→巨人) 最多セーブ2回

▽C・C・メルセデス(巨人→ロッテ) NPB通算37勝

▽L・モイネロ(ソフトバンク) 20年に最優秀中継ぎ投手、24年に最優秀防御率

▽宋家豪(楽天) NPB通算338登板、120ホールド

▽X・バティスタ(広島) NPB通算62本塁打

▽G・フランスア(広島) 18年8月にプロ野球タイの月間18登板

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