第107回全国高校野球選手権大会(5日から18日間)の甲子園練習が1日、行われ、大阪代表の東大阪大柏原・土井健大監督(36)が聖地のグラウンドで、履正社時代の恩師である、東洋大姫路・岡田龍生監督(64)と再会し、助言を仰いだ。
懐かしい黒土のグラウンドに帰ってきた。
うれしい再会もあった。午前11時から練習を始めた東大阪大柏原の後に姿を見せたのが東洋大姫路。高校時代の恩師だった岡田監督とも約5分間、グラウンドで言葉を交わした。「とても喜んでくれた。運命的な出会い、簡単じゃないこと」としみじみ。春夏合わせて15度目の甲子園出場となる名将に「風やグラウンド、試合の話。また力貸してくださいと話した」と教えを請うた。岡田監督も「一生あるかないかもわからん(笑)」と感慨深げだった。
たくさんの支えをうけて、夢の舞台でプレーする。
オリックス、巨人では1軍出場がなく、ようやく表舞台に戻って来た“浪速のミニラ”。ノックを打ちながら「本当にここまで来たんだ」と実感が湧いた。多くの人から祝福を受けて挑む、監督として初の聖地。快進撃が幕を開ける。(藤田 芽生)
◆土井 健大(どい・けんた)1989年1月24日、兵庫・芦屋市生まれ。36歳。履正社で、06年センバツに「4番捕手」で出場。同年の高校生ドラフト5位でオリックスに入団。
◆履正社の06年センバツ 岡田監督が率いて初出場。1回戦で高浜卓也(元阪神、ロッテ)、福田永将(のぶまさ、元中日)、下水流昂(こう、元広島、楽天)、佐藤賢治(元ロッテ、日本ハム)らを擁して優勝候補の横浜と対戦した。1学年上の“浪速のゴジラ”のT―岡田(元オリックス)にちなんで、“浪速のミニラ”と呼ばれていた主将の土井は4番・捕手で出場。7回にチーム初安打を放ったものの、4打数1安打に終わり、二飛で最後の打者となった。チームも川角謙(元東芝)に2安打で0―1の完封負け。97年夏に続いて甲子園初勝利はお預けとなった。横浜はその後、春3度目の頂点に立った。