巨人・田中将大投手(36)が3日のDeNA戦(東京D)から1軍に合流することが2日、分かった。5日の本拠地ヤクルト戦から始まる9連戦中に先発する見込みで、ローテ不足に苦しむ投手陣を救う役割に期待がかかる。

日米通算200勝まで残り2と迫っているベテランが、約3か月の2軍調整を経て帰ってくる。

 楽天を退団して再出発した19年目。開幕時はローテ入りし、移籍後初先発となった4月3日の中日戦(バンテリンD)で5回1失点。日米通算198勝目を挙げた。しかし、同17日のDeNA戦で2回7安打6失点、5月1日の広島戦(ともに東京D)でも3回8安打3失点と打ち込まれ、翌2日に2軍降格。以降は2軍でローテを回っていた。

 一方、1軍で前カードの中日戦の木曜に先発した井上が1日に、火曜に登板した西舘がこの日に続けて登録抹消。5日からのヤクルト3連戦で先発が2人足りない状況となり、背番号11に白羽の矢が立った。現状、田中将の登板日は同3連戦中となる見込みだが、首脳陣は先発ローテ再編について他の投手との兼ね合いも含めて慎重に検討中で、正式決定はしていない状況。いずれにしても、199勝目を目指す復帰登板が近付いている。

 ファームでは9登板で4勝2敗。防御率4・12ながら前回7月30日のイースタン・ヤクルト戦(戸田)では5回1失点の投球を見せ、得意の夏場に状態を上げてきた。

降格後はフォームの試行錯誤や内外角への制球力、宝刀スプリットの改善に着手。桑田2軍監督から「1軍で通用できる」と何度も太鼓判を押されてきた。

 シーズン終盤、真夏の大型連戦中の出番。2軍では故障に悩む投手や変化球の助言を求める若手にも惜しみなく時間を使い、投手陣最年長の背中を見せてきた。前半戦終了時に「本当にいい環境でやらせてもらっている。見守ってくれた人たちに結果で見せたい」と語っていた右腕。満を持して、1軍へカムバックする。

 ◆田中将の直近5登板

 ▽6月18日 イースタン・ロッテ戦(Gタウン)で先発し6回無四球0封で毎回の6K。楽天時代の元同僚・美馬と投手戦を繰り広げる。

 ▽25日 降雨の中で同・DeNA戦(Gタウン)に先発し移籍後ワースト被安打14で4回2/3を6失点、0K。

 ▽7月2日 同・ヤクルト戦(Gタウン)で5回8安打4失点。与四死球3も、打線の援護で3勝目。

 ▽9日 同・西武戦(カーミニーク)で先発し6回5安打3失点で4勝目。2回以降無失点で無四球5K。

 ▽30日 登板予定だった16日の日本通運戦(G球場)の中止を受け、中20日で同・ヤクルト戦(戸田)に先発し5回5安打1失点4K。

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