◆パ・リ-グ オリックス1―7日本ハム(2日・京セラドーム大阪)

 激動のドタバタ移動から一夜明け、勝利を手に会見場に現れた日本ハム・新庄剛志監督(53)は、心配そうに口を開いた。「疲れてますよ。

あのトラブルがあって、今日デーゲームでしょ。今日はじっくり休んでもらって、(午後)7時半には消灯してもらう」。前日は、2度の飛行機遅延とルート変更で約7時間かけ大阪入りの末、ナイターで逆転サヨナラ負け。この日臨んだデーゲームで、オリックスにやり返し、指揮官らしい珍指令でナインをねぎらった。

 勝利の裏には、万全の調整があった。この日は、球場入り、練習開始を通常より約30分遅らせ、正午にアップを開始。フリー打撃も短縮し、試合開始の1時間前には練習を完全に切り上げ、コンディショニングを優先した。先発マスクの郡司は「昨日をきっかけにずるずるいく雰囲気もあった。それをチーム全員でカバーできた」。調整が難しい中での1勝に安堵(あんど)の表情を浮かべた。

 先発のバーヘイゲンが5回1失点と試合を作り、4人のリリーフ陣が無失点リレー。打線は初回に2点を先制し、4回、6回、8回に1点ずつを追加し、9回にはダメ押しの2点奪うなど完璧な試合運びを見せた。

終わってみれば、7―1と3位・オリックスを圧倒し、連敗を2で止めた。

 これで貯金を20に戻し、首位・ソフトバンクとのゲーム差1をキープした。一丸で困難を乗り越えた新庄ハムが、9年ぶりリーグ制覇へ一段と強さを増していく。(川上 晴輝)

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