◆JERAセ・リーグ ヤクルト8―1阪神(3日・神宮)

 久々の完敗だったが、阪神にとっては単なる1敗でしかない。ビーズリーは5月以来のマウンドで、空回りした。

打線が4安打1点に終わったのも、ヤクルト・奥川の気迫のこもった投球を考えれば致し方ない。村上も打ち、ヤクルトが勝つべくして勝ったゲームだ。

 ビーズリーには、もう先発のチャンスは巡ってこないだろう。デュプランティエが出場選手登録抹消中だが、単なる疲労のためで、昇格すれば入る余地はなくなる。2回3失点の門別もまだまだ勉強が必要。そんな中でも、3番手のルーキー木下は生きのいい投球だった。盤石の投手陣に、また楽しみな素材が出てきた。

 3位以内でCSに出場できる今は昔と違い、全チームが阪神つぶしで戦うようなペナントレースにはならない。阪神はカード3連敗さえしなければいい状況だ。カード初戦をしっかり取っていけば、着実に優勝マジックは減っていく。(スポーツ報知評論家・金村義明)

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