日本野球機構(NPB)は4日、都内で12球団とファーム参加2球団との実行委員会を行い、ファンによる写真・動画などのSNSへの投稿・配信に関するルール「写真・動画等の撮影及び配信・送信規定」の一部改訂と9月1日(運用は2日)からの施行を発表した。
今年からNPBが導入した「写真・動画等の撮影および配信・送信規程」では、プレー中の選手を投稿することが禁止となり、日本プロ野球選手会は4月に「緩和、見直しに向けた前向きな議論を強く求める」との声明を発表。
プレー動画などの投稿を巡っては、日本ハムが「主催者が承認した場合」という文言を根拠に一部を容認していたが、球界内での改善勧告を受けて認めない方針へ転換。選手会は「同球団が方針変更を余儀なくされたことは極めて残念。このような状況を招いたNPB側にこそガバナンス上の問題がある」と指摘し、改善を求めていた。
今回の改訂の大きなポイントは選手のプレーシーンを撮影した写真(静止画)についてはSNS等での配信・送信を制限なく可能として、プレーシーンの動画投稿については60秒以内で編集・加工されていない動画であれば、1人(1アカウント)につき1試合にあたり1回の配信・送信を可能とした点となる。
NPBは「ファンの皆様の間でSNS等でのご利用がさらに広がり、プロ野球の魅力とスポーツエンターテインメントとしての可能性がいっそう高まることを期待しています。また、日本野球機構および全14球団では、違法動画市場への徹底した対応・対策とSNS等による選手等への誹謗(ひぼう)中傷対策についても全力で取り組んでいくことも併せてお知らせいたします」とした。
◆引き続き投稿が不可能なもの
▽他者に迷惑をかける方法で撮影された写真・動画等(例)体の一部を強調した写真・動画等、三脚等の大型機材を用いて撮影されたもの
▽ライブ配信
▽明らかな営利目的の写真・動画等の配信・送信
▽秒数等の制限を超える動画の配信・送信