◆米大リーグ レイズ0―3ドジャース(3日、米フロリダ州タンパ=スタインブレナーフィールド)
ドジャース・山本由伸投手(26)が3日(日本時間4日)、敵地・レイズ戦に先発し、5回2/3で88球を投げ5安打無失点、6奪三振。「体感温度40度」の酷暑にも負けない“熱投”で、メジャー移籍後初の10勝を挙げた。
1点リードの6回1死走者なし。山本は4番・ローを一ゴロに仕留めると、全力疾走で一塁ベースカバーに入ってアウトにし、笑顔で額の汗を拭った。直後に安打を許して降板したが、5回2/3を投げて5安打無失点の熱投。メジャー2年目で初、チーム最多の10勝目を挙げた右腕は「気温と湿度があったので、いつもよりもっと集中して投げた。こういった中で投げられたのは一つ自信になった」と手応えを口にした。
この日は気温34度、湿度54%。米天気予報サイト「ウェザーチャンネル」によると、「体感温度40度」と表記されるほどの暑さだった。3回以外は毎回、単打を浴びてランナーを背負う展開。ベースカバーやバント処理などで走り回った。「(オリックス時代に)2軍ではデーゲームも多かったし、高校野球の時とか、そういった時を思い出しました」と、白い歯を見せた。
過酷な状況を乗り切れた背景には、園田通訳の存在があった。味方の攻撃中には、暑さ対策グッズや水を欠かさず、全力でサポート。「汗の量がいつもと全然違って、何度も何度も着替えたり、(園田)ヒロさんのサポートで何とか乗り切れました。いつもすごく気を使ってくれる」。投球に集中できる環境をつくってくれたことに感謝した。
チームは、敵地3カードの遠征を5勝4敗で乗り切り、4日(同5日)からは本拠地に戻ってカージナルスを迎え撃つ。「今日もいい投球ができた。暑かったので、しっかりリカバリーして、また次に備えたい」と山本。頼れる勝ち頭は、熱投を続けてチームを勝利に導く。(竹内 夏紀)