第107回全国高校野球選手権大会(甲子園)に3年ぶり出場の旭川志峯(北北海道)は、7日の第4試合で広陵(広島)と対戦する。前日6日は兵庫県内で約2時間の全体練習。

エース右腕・河合悠希(3年)は、日本ハム・栗山英樹チーフ・ベースボール・オフィサー(CBO、64)からの激励を受け、マウンドに上がる。

 旭川志峯のタフネス右腕・河合が聖地でもマウンドに立ち続ける。北北海道大会決勝では9回184球完投。広陵戦でも「何百球でも気合で投げたい。気持ちの部分では絶対に負けないようにしたい」と初のナイター試合に向けて腕をまくった。

 5日に行った実戦形式の練習で3イニングに登板。試合を翌日に控えた6日は、ブルペンに入らずキャッチボールで最終調整した。「良くも悪くもなくという感じ。気持ち的にも体的にもいい状態に持っていけるように準備したい」。山本博幸監督(45)は「この後ゆっくり考えたい」と投手起用について白紙を強調したが、先発マウンドに上がればエースとして最後まで投げ抜くつもりだ。

 栗山町出身。両親の営む酒店に日本ハム・栗山CBOが訪れていた縁もあり、幼い頃に指導を受けた経験を持つ。

北大会優勝後には、栗山CBO直筆の手紙が実家の酒店に届き、「甲子園(出場)おめでとうっていうのと、次は人生の勝者を目指して頑張っていきましょうという手書きの文章をもらった。ゼロスタートではないですけど、そういう気持ちも含めてやっていきたい」と気を引き締める。

 チームは、指揮官がエースとして出場した97年から初戦は7連敗中。この日着用の記念Tシャツをプレゼントしてくれたヤクルト・沼田翔平投手(18年)、広島・持丸泰輝捕手(18、19年)らも勝利にはあと一歩届いておらず、「連敗を止めるというか、勝ちにこだわってやりたい」。32年ぶりの白星奪取へ。背番号1が強敵に立ち向かう。

(島山 知房)

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