◆エイジェックカップ第56回日本少年野球選手権大会 ▽3回戦 東海中央ボーイズ(愛知中央)3―2武蔵嵐山ボーイズ(埼玉西)(8月4日・富田林バファローズスタジアム)
2日に開幕した夏の全国大会・エイジェックカップ第56回選手権大会は7日に決勝が行われた。武蔵嵐山ボーイズ(埼玉西)は飯野靖典監督が1日に死去する悲報を乗り越え奮闘したが、3回戦で優勝した東海中央ボーイズ(愛知中央)に敗れた。
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飯野監督のために―。開幕前日に訃報(ふほう)を知った武蔵嵐山ナインが夏の大阪で奮闘した。
「監督に恩返ししよう」と志保田主将の呼びかけに2戦連続コールド勝ちで迎えた3回戦の東海中央戦。先発・西城が5回まで1失点と力投すると、6回に3番・比留間が左翼席に同点アーチをかけ、4番・志保田が左前安打。1死二、三塁から小暮のスクイズで勝ち越し。比留間は「ずっと焦っていたけど、あの打席だけは何も考えずに打てた」。まるで天国の飯野監督が力をくれたかのような一打だった。
ミラクルかと思われたが、7回に失策絡みで逆転を許し惜敗。涙するナインに監督代行の吉田駿コーチ(28)は「泣くな!泣いたら終わりだぞ」と叫んだ。志保田主将は入団を決断した飯野監督の言葉を思い出していた。「お前を日本一にさせるのはこのチームしかない」
16強での敗戦だが、まだジャイアンツカップがある。「監督に日本一を届けたい」。
【武蔵嵐山ボーイズ・登録メンバー】※は主将
【武蔵嵐山・成績】
▽3年生 ※志保田来夢、西城心太朗、新藤虎大、比留間颯太、伊東真央人、下山虎之介、石田夢真、渡邊隆寿
▽2年生 小暮遼平、黒沢翔、月山竜平、高橋怜、中島蓮、楳原蒼太、渡邊煌真、石川葵翔、石井琉麻、神山陽輝、市川岬
▽1年生 山口和真、周東凌平、新井悠偉
▽1回戦(2日)武蔵嵐山11―3東大阪北(大阪中央)
▽2回戦(3日)武蔵嵐山18―6岡崎中央(愛知東)
▽3回戦(5日)東海中央(愛知中央)3―2武蔵嵐山