◆JERA セ・リーグ DeNA2―12巨人(8日・横浜)

 狙い澄ましたスイングで捉えた。巨人のリチャード内野手(26)が追加点をもたらした。

1点リードの初回2死満塁。初球だ。ジャクソンが投じた外角高め154キロ直球に反応した。鋭いライナー性の打球を左前に運び2点適時打。「(前の打者の中山)礼都が粘って四球を選んでくれたおかげで狙い球も絞りやすかったので思い切っていけました。1球で仕留めることができて良かったです」。1点で終わらず、貴重な3点目をたたきだした。

 6月に2軍降格したが7月8日に1軍再昇格。現在13試合連続スタメンで直近の4試合中3試合で打点を挙げて起用に応えている。

 “意識改革”が成長を支える。再昇格後に阿部監督から助言を受けた。「打球を遠くに飛ばせるのは分かったから、練習から低い打球や実戦向けの打撃をしてみて」。

これまでよりも実戦を想定してライナー性の打球や逆方向への打撃を増やして工夫している。

 5回1死一、二塁ではジャクソンの直球が左肘付近に直撃する死球。痛みで顔をゆがめ、一時治療のためベンチ裏に下がったが「大丈夫です」とベンチから一塁までダッシュで向かって出場を続けた。例年、夏場になると状態が上がるという“夏男”。「もっと打てるように」と語るリチャードが存在感を高めている。

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