◆第107回全国高校野球選手権大会第4日 ▽1回戦 東洋大姫路5―3済美(8日・甲子園)
済美(愛媛)は3―5で東洋大姫路(兵庫)に敗れ、1回戦で姿を消した。愛媛大会無安打の1番・鎰谷典太朗二塁手(3年)が2安打2打点と奮闘した。
チーム念願のHマークに、ベンチは沸き立った。ガッツポーズで応えた鎰谷典太朗は最高の舞台でトンネルから抜けだした。初回、先頭打者として右翼線を破る二塁打。愛媛大会は19打数0安打の1番打者の復活を全員が願っていた。「やっと出た。『打ったぞ!』という気持ち」と今夏の初安打に笑みを浮かべた。
田坂僚馬監督(38)は「県予選から1本もヒットが出ていないんですけど、不思議と外そうと思わない選手。誰よりもバットを振って努力していた。最後まで使い続けて何の後悔もない」と期待を寄せていた。愛媛大会中も打撃マシンでの特打に付き添い、マンツーマンで直接指導を行った。手を差し伸べてきた期待のリードオフマンがようやく快音を響かせた。
チームとしては3―5で東洋大姫路に敗れたが、鎰谷は4打数2安打1打点の活躍。