◆第107回全国高校野球選手権大会第6日 ▽1回戦 東海大熊本星翔―北海(10日・甲子園)
第107回全国高校野球選手権大会(甲子園)の第6日第2試合で東海大熊本星翔と対戦する北海(南北海道)は8日、兵庫県内で全体練習を行った。大会4日目を終えて1年生はまだ登板しておらず、最速144キロ右腕・森健成(1年)は、同年代の投手で今大会最速の甲子園デビューを狙う。
成長著しい北海のルーキー右腕が、大舞台でも実力を見せつける。この日は、ブルペンでの投球練習後にシート打撃にも登板。持ち味の力強い直球を投げ込み、「(関西入りして)最初の頃は暑さに慣れるのに精いっぱいだったけど、だいぶ慣れてきていい調整ができている」と初々しい笑顔をのぞかせた。
名門校で入学直後の春からベンチ入り。今夏の南北海道大会準決勝・駒大苫小牧戦では先発も任され、自己最速を更新する144キロをマークした。数日前には平川敦監督(54)から軸足である右足の使い方について指導を受け、「マウンドとの足のかませ方を教わって、それを意識してから直球の伸び、回転数が良くなってきた」。初戦を2日後に控え、調子は右肩上がりだ。
普段は自宅から通っているが、大会期間中はホテルでの集団生活が続く。実家では夕食時に口にする米の量が500グラムほどだが、現在はノルマもあって1キロ以上。暑さも影響し「だんだん入らなくなってきた」と苦笑いを浮かべながらも、体重は関西入り後10日間で5キロ増加。「より強い真っすぐを投げられるようになってきた」と手応えを口にする。
大会第4日を終え、1年生でマウンドに上がった選手はまだいない。
(島山 知房)