◆米大リーグ オリオールズ―アスレチックス(8日、米メリーランド州ボルティモア=オリオールパーク)
オリオールズ・菅野智之投手(35)が8日(日本時間9日)、本拠地・アスレチックス戦に先発し、7回5安打1失点と好投。9勝目の権利を持って降板した。
中5日でのマウンド。初回はわずか2球で2アウトを奪うと、7月にルーキー史上初の1試合4本塁打を記録した3番・カーツを見逃し三振。7球で3者凡退と抜群の立ち上がりだった。その裏には女房役のラッチマンの先制2ランなど2発でいきなり3点の援護をもらった。2回は2死からハネズに四球を与えるも無失点。3回は先頭のウルシェラにこの日初安打となる左前打を浴び、連打で無死一、二塁とされたが、1番・コルテスを二ゴロ併殺。2番・ルーカーには死球で2死一、三塁となるも、カーツには85・9マイル(約138・2キロ)スイーパーを内角低めに制球して2打席連続の見逃し三振に斬った。
3―0の5回。先頭の7番・バトラーに左翼線二塁打を許すと、1死三塁から9番・ウリアスの中犠飛で1点を失ったが、これ以上の得点は与えない。2点リードの6回は1死からカーツの遊撃内野安打などで2死一、二塁のピンチを招いたが、冷静にハネズを遊ゴロに打ち取った。
前回2日(同3日)の敵地・カブス戦では、5回5安打3失点で勝ち負けつかず。鈴木誠也外野手(30)とのメジャー初対戦は3打席で2打数無安打(1四球)に封じ、「こっち(米国)で対戦できるなんて夢にも思っていなかった」と振り返った。
菅野はこの日までに21試合でチーム最多タイの8勝5敗、防御率4・21。ア・リーグ東地区最下位のオ軍の中でエース級の働きを見せ、メジャー挑戦1年目での2ケタ勝利を視界に捉えている。このまま9勝目を挙げれば10勝に王手。7月31日(同8月1日)のトレード期限が過ぎ、放出候補に挙げられながらも残留が決まった右腕はスポーツ報知の取材に応じ「流れのままに過ごしているという感じです」「これまで通り、しっかりローテーションを守って、チームに勝ちがつくよう、最後まで投げ切りたい」などと心境を明かしている。