◆第107回全国高校野球選手権大会第5日 ▽1回戦 西日本短大付4―3弘前学院聖愛(延長10回タイブレーク)(9日・甲子園)
息詰まる接戦は延長10回タイブレークの末、西日本短大付(福岡)に軍配が上がった。西日本短大付は昨夏、今年のセンバツに続き、3季連続の初戦突破となった。
攻守で輝きを放ったのは、5番の山下航輝捕手(3年)。攻撃では4回の第2打席から「真ん中寄りのチェンジアップ。打った瞬間いったと思った」と相手エース・芹沢丈治投手(3年)から右中間最深部に突き刺さる特大の先制2ラン。「芯食った打球が打てたので自信になりました」と満足した表情で振り返った。
守りでは1点を先行した延長10回タイブレークで、相手1番打者のバントファウルフライを好捕。流れをたぐり寄せると、続く2番打者には「原(綾汰投手・3年)を信頼していた」と強気の内角まっすぐ要求で見逃し三振に打ち取った。最後の打者を遊ゴロに抑えて試合が終わると「自然に出た」とガッツポーズ。緊迫した延長戦でも「落ち着いてできた」とにこやかに語った。
「これからも欲張らずに打っていきたい」と次戦を見据えた山下。先輩・新庄剛志監督率いる日本ハムと「アベック優勝したい」と頂点目指して突っ走る。