◆第107回全国高校野球選手権大会第5日 ▽1回戦 聖隷クリストファー5-1明秀学園日立(9日・甲子園)

 初出場の聖隷クリストファー(静岡)が明秀学園日立(茨城)に勝利し、甲子園初陣を白星で飾った。2年生エース左腕・高部陸が1失点完投。

静岡勢は夏90勝。静岡勢は3年連続で1回戦突破。カタカナ入り校名校の勝利は5校目(17年夏聖心ウルスラ学園、21年夏ノースアジア大明桜、23年夏クラーク、25年春エナジックスポーツ)となった。

 高部は幼少期から磨き上げた「しっぺ投法」で明秀学園日立打線を翻弄。父の佳さん(49)は高校時代、最速140キロを超える右腕として活躍。“ボールのキレ”を追い求め、人さし指と中指ではじく、しっぺで感覚を教え込んだ。2本の指をそろえて振り下ろし、相手の腕にパチンと当てる動作で培った直球は、父が長年、捕手として球を受け、つくり上げられた。

 その成果を大一番で披露。校長も務める上村敏正監督は、今大会の野々村直通監督(開星)に次ぎ、5人目の甲子園監督3元号采配。浜松商監督時代の93年春以来、32年ぶりの勝利で、3人目の3元号勝利をプレゼントした。

編集部おすすめ