第102回箱根駅伝(来年1月2、3日)で3年連続9度目の優勝を狙う青学大が11日、長野・菅平高原合宿で恒例の坂トライアルを行った。

 小雨が降る中、午前6時15分にスタート。

18キロを設定ペースで集団で走り、残り3キロ地点から競走。標高1322メートルから同1535メートルメートルまで標高差213メートルを全力で駆け上がり、心肺機能を限界まで追い込んだ。「心臓が口から飛び出そうになる」と選手が口をそろえるほどのきつい21キロ走だ。エースで主将の黒田朝日(4年)が断トツでゴール。自身が昨年マークした「コース記録」をさらに更新した。原晋監督(58)は「全体的に昨年よりもタイムが良くなっています。箱根駅伝3連覇を目指せる厚い選手層になってきました」と好記録連発に手応えを明かした。

 東京世界陸上男子マラソン日本代表の吉田祐也(28)らGMOインターネットグループの一部の選手も合同で練習。吉田は全体4位で坂トライアルを走破した。青学大時代から毎年“地獄”の坂トライアルに挑戦している吉田は「学生が強くて、全体4番でしたが、このコースの自己ベスト記録が出ました。いい練習ができました」と充実した表情を見せた。

 世界陸上男子マラソンは9月15日スタート。

青学大を練習拠点に置く吉田は普段は「学生の3割増し」の練習メニューをこなしているが、大一番まで約1か月となり、現在は学生とほぼ同じメニューで練習を続けている。「故障なく練習を積んでいます。順調です」と吉田は前向きに話した。

 坂トライアルを終えた後、選手は宿舎まで起伏が激しい7キロを走って帰った。ウォーミングアップを含めれば朝練習だけで30キロ超。東京世界陸上で6位以内の入賞を目指す吉田祐也と箱根駅伝3連覇を目指す青学大は、泥臭く走り込んでいる。

 ◆青学大「坂トライアル」上位選手>(8月11日、菅平高原)※はGMOインターネットグループ

<1>黒田 朝日(4年)

 ※ 岸本 大紀

<2>鳥井 健太(3年)

 ※ 吉田 祐也

<3>飯田 翔大(2年)

<4>平松 享祐(3年)

<5>黒田 然 (2年)

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