◆第61回新潟記念・G3(8月31日、新潟・芝2000メートル、良)

 サマー2000シリーズ最終戦は16頭立て(クイーンズウォークは競走除外)で争われ、2番人気で坂井瑠星騎手がテン乗りだったシランケド(牝5歳、栗東・牧浦充徳厩舎、父デクラレーションオブウォー)が、最後の直線で外から末脚を伸ばし、ゴール前で差し切って、2走前の中山牝馬S以来の重賞2勝目を挙げた。G1、マイルとも初挑戦だった前走のヴィクトリアマイルでは4角最後方から上がり最速で3着に差し込んできたが、戦前まで3勝を挙げていた2000メートルへの距離延長で牡馬相手に初のタイトルをつかんだ。

勝ち時計は、1分58秒0。

 半馬身差の2着は1番人気のエネルジコ(クリストフ・ルメール騎手)、3着は7番人気のディープモンスター(菅原明良騎手)だった。

 また、ヴェローチェエラ(丸山元気騎手)は5着に入り、単独でのサマー2000シリーズ優勝を決めた。

 坂井瑠星騎手(シランケド=1着)「調教に乗ってポテンシャルを感じていたので、スムーズに力さえ出せればいい競馬ができると思っていました。調教の段階で牝馬のトップレベルだと、自信をもっていけました。一番は瞬発力ですね。爆発的な脚を使ってくれます。プランは決めつけずにいきました。ミルコ(デムーロ)がいろいろな競馬をしてくれていたので、出たなりでリズム良くいければと思っていました。直線までジッと我慢して、馬場のいい外に出そうと思っていた。進路もクリアでイメージ通りでした。ゴーサインを出したときには届くと思いました。

牝馬同士ならトップレベルです。あとはG1タイトルだけ。勝ってくれると思います」

 牧浦充徳調教師(シランケド=1着)「(鞍上が)調教からまたがってくれて、そのときからいい感触をつかんでくれていました。納得のいく勝ち方です。別定になったことで例年よりメンバーもそろったし、男馬と戦うことでどこまで通用するかと思っていたけど、しっかり結果を出してくれて良かったです。このあとは選択肢をいろいろ見ながらですね。一戦一戦、消耗が激しいので、条件戦の時から間隔を空けて使っています。年齢を重ねて、以前よりダメージも少なくなってきましたし、大きいところを狙えるように頑張っていきたい。去年は新潟で勝ったあとガクッときたんですよね。それだと走るだけになってしまうので、(去年のエリザベス女王杯は)我慢してもらいました。秋から始めると秋のG1まで戻ってこないので、そこを考慮してここから始動しました。さらに上でやっていける自信が深まりましたし、マイルとかいろいろ秋にはあるので、馬と相談しながら決めていきたいです。

距離は2200メートルでも問題ないと思います」

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