◆秋季大会静岡県予選 上位決定戦 掛川工4―9磐田北(31日・磐田球場)
上位決定戦5試合が行われた。部員11人の磐田北が3点ビハインドの9回に、内山颯一郎左翼手(2年)の逆転2点適時二塁打などで一挙8得点。
絶好のチャンスで磐田北の内山が直球を捉えた。1点を追う9回2死満塁。逆転の左越え二塁打を放つと、喜びを爆発させた。「やるしかないと思っていた。素直にうれしいです」。塁上で、握った拳を頭上へと突き上げた。自身、今秋初出場となった上位決定戦でチームに弾みをつけた。
4番だった春県予選後に腰椎(ようつい)分離症で離脱した。調整を進めていたが、8月に入り再発して、ここまで試合に出場できなかった。浜松商との代表決定戦(8月24日)を制して、チームが25年ぶり2度目の県出場を決めたことで、この日の出番が巡ってきた。医師の許可はもらったが、痛み止めを服用しての“強行出場”。
部員は11人しかおらず、複数ポジションをこなしながら投手は5人体制。9回4失点と粘投して3試合連続完投した渡辺将斗主将(2年)も、二遊間を守れる。内山は外野の全ポジションにつけ、入学後には一、三塁、捕手も対応できるようになったという。県大会は8日に抽選会を行い、13日に開幕。「きょうのようなヒットでチームを勢いづけていきたい」。磐田北の快進撃を支えるつもりだ。
(伊藤 明日香)