JRA競馬学校の騎手課程第42期生の退学者、留年者が続出し、来春デビューする新人騎手が0人になったことが3日、分かった。

 騎手課程は千葉県白井市にある競馬学校で約3年間、騎乗技術などを学び、騎手免許試験に合格するとプロの騎手としてデビューすることができる。

42期生は応募者192人の難関を突破した7人が23年4月4日に入学したが、定められた法令、規則などを守れなかったり体重維持などの問題で4人が退学。3人が留年したことで、来春のデビューがゼロになった。

 1982年の開校以来、初めてデビューする騎手がいなくなったことについて、JRAは以下のようにコメントした。

 「競馬学校を卒業してデビューする騎手を毎年楽しみにしてくださっているお客様の期待に来年応えることができなくなったことについては、残念に思う次第です。

 競馬学校では、従来から競馬学校生徒に対して、技術面はもとより、法令、規則及びコンプライアンスの遵守、徹底について教育しており、各種事案発生時にはその都度徹底を図ってきたところです。

 しかしながら、今回騎手課程42期生として合格した全生徒が退学及び教育期間の延長により0名になったことは事実であり、その責任を重く受けとめております。

 今後は法令遵守のもと、自主性、自律性を正しく理解し実践する力を養うとともに、騎手になるために必要な倫理観を醸成し、公正確保の担い手である騎手という職業に求められる高いレベルでの意識を形成できるように、さらなる教育環境の改善、教育カリキュラムの充実に努めてまいります」

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