◆第39回セントウルS・G2(9月7日、阪神競馬場・芝1200メートル)
週末の4重賞の出走馬が4日、確定した。最終週を迎えるサマーシリーズは逆転王者を狙う馬が多数出走する混戦模様。
師ゆかりの血統で、逆転劇をたぐり寄せる。サマースプリントシリーズ制覇を狙うヨシノイースターは、栗東・坂路を53秒8―11秒8でしまい鋭く駆け上がった翌日の4日、厩舎周りの引き運動で調整。中尾調教師は「追い切り後も落ち着いているし、体もだいぶ絞れてきた」と納得の笑みを浮かべた。
トップハンデの58キロ&大外枠と厳しい条件ながら2着と力を示した北九州記念。CBC賞に使うプランもあったが、7歳という年齢とスプリンターズSを見据えて間隔を空けるローテを選択した。「無理をさせるよりは、後々のことを考えて。スプリンターズSに使いたいので」と中尾師。勝てば優先出走権が与えられるG1が視界の先には映っている。
縁深いレースに気持ちが高ぶる。トレーナーの父・正(ただし)元調教師は、第1回(87年)の当レースをミスターボーイで勝利。今回息子が送り出すヨシノは、父が現役時代に管理し、07年小倉2歳Sを勝ったマルブツイースターのおいにあたる血統でもある。
現在、G3の2着による5ポイントで、勝てば12ポイントを獲得して逆転優勝となる。「すごいな。夢のような話。そんなことがあってほしいな」。実力を発揮できれば、決して夢物語ではない。(山本 理貴)