歌手の橋幸夫(はし・ゆきお、本名・橋幸男=読み方同じ)さんが4日午後11時48分、肺炎のため死去した。82歳。
今年5月にアルツハイマー型認知症を発症していたことを公表。同31日に一過性脳虚血発作で救急搬送されたが、6月8日に退院し、同11、12日に滋賀・東近江市立八日市文化芸術会館で、所属する「夢グループ20周年記念コンサート」に出演したのが、最後の舞台となった。
橋さんは6月11日のコンサートで、ソロで「潮来笠」「霧氷」を歌唱。歌詞が出てこない時もあったが、観客が歌唱して後押し。「橋さーん!」の掛け声が次々と起こった。「皆さんこんにちは。橋幸夫でございます。久しぶりでございます」と笑みを浮かべた。終演後、「夢グループ」石田重廣社長とともにロビーで米の販売所にも立ち「みんなで頑張りましょう」とファンを見送った。
コンサート当日、石田社長は、橋について「土曜、日曜日(8、9日)は言葉がほとんどしゃべれませんでした。本当に歌なんて歌える状況じゃなかったんです。
◇橋さんの病気発表経過
▼2022年12月 軽度のアルツハイマー型認知症と診断される
▼23年5月 歌手活動を一時引退
▼同11月 右頭頂葉脳梗塞(こうそく)を発症。1週間程度入院
▼24年4月 歌手活動復帰
▼同12月 中程度のアルツハイマー型認知症と診断される
▼25年5月 病名を公表
▼同5月31日 一過性脳虚血発作で救急搬送され検査入院
▼同6月8日 退院を発表
▼同6月11日 歌手活動復帰
▼同13日、帰京後に病院に行き、そのまま入院
▼9月4日 死去