歌手・橋幸夫さんの訃報が5日に発表されたのを受け、ヒット曲「いつでも夢を」(1962年、作詞・佐伯孝夫、作曲・吉田正)でデュエットした女優・吉永小百合(80)がこの日、追悼文を発表した。

 吉永は「残念です。

とても残念です。橋さんは、いつまでも歌い続けようと思っていらしたことでしょう」と橋さんの無念さをおもんぱかりつつ「二人で歌った『いつでも夢を』は私の宝物です。橋さん、ありがとうございました。吉永小百合」と結んだ。

 「いつでも夢を」は橋さん27枚目、吉永3枚目のシングルで、第4回日本レコード大賞を受賞した。当時、2人があまりに多忙だったため別々にレコーディング。それを“合体”させるという異例の方法で発売されたという。

 同曲は、1日から吉永が出演している「五島の椿」のCMでも使用されている。吉永はCMが始まるにあたり、「いまも色紙に一言添えるときは『いつでも夢を』と書きます。歌うチャンスはいまはないですが、心の中で歌っています」とコメントしていた。

 大ヒットを受け、翌63年には同タイトルで日活が映画化(野村孝監督)。高度成長期の工場地帯を舞台に、貧しい生活の中でも幸せになろうと懸命に生きる若者たちの青春を描いた。

橋さんがトラック運転手の岩下留次(留やん)、吉永は看護師見習いの三原ひかる(ピカちゃん)を演じていた。

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