すい臓がんのため8月29日に87歳で死去した松本好雄オーナーを悼み、阪神競馬場で9月13日、日本騎手クラブ主催の献花式が行われた。騎手約30名と関係者数名が出席した。

 松本オーナーは「メイショウ」の冠名で知られ、今年8月に個人馬主として前人未到のJRA通算2000勝を達成。長年、馬産地の振興に努め、日本馬主協会連合会名誉会長などの要職も歴任。競馬の発展に多大な功績を残した。式典では武豊日本騎手クラブ会長、和田竜二同支部長、川田将雅同副支部長が先立って献花。青とピンクの花を胴青、桃たすき、桃袖でおなじみの勝負服の柄に合わせて手向け、故人をしのんだ。

 武豊騎手は「阪神競馬場に献花台が設置されたというニュースを聞いて、自然発生的に、騎手も献花をしたいと声が上がって相談したところ、開催が終わってからこういう時間をつくっていただきました」と経緯を説明。「この世界でお世話になっていない人はいないと思う方ですし、時間は少したちましたけど、みんなそれぞれ心にぽっかり穴が開いたようなところは抜けないですね」と心境を吐露した。続けて「本当に優しい方でしたから。騎手のことを常に考えて下さって、口癖のように『みんな頑張りや、応援するから』って言ってもらって。個人的に苦しい時期にも応援してもらいましたし、競馬の世界を長年支えて下さった方なので、本当に感謝しています」と追悼した。

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