結成15周年を迎えた5人組バンド「wacci」が13日、東京・日比谷野外大音楽堂でライブ「wacci park 2025 at 日比谷野外大音楽堂」を行った。

 雨が降り始めたステージに5人が登場すると、温かい拍手が鳴り響いた。

ボーカルの橋口洋平(41)は同所での初ワンマンに「夢をかなえに来ました! 野音へようこそ! 忘れられない一日をつくっていきましょう」と呼びかけた。

 あいにくの空模様に「雨バンドなんです。テレビに出ても、僕らの時だけなぜか警報が出る」と橋口。10月から改修工事のため使用休止となる野音には観客としての思い出も多く「特別な場所。ライブできることをずっと楽しみにしていました。5人でステージに立てていることを幸せに感じます」と喜んだ。

 ギターの村中慧慈は、2018年に藤原さくらのサポートメンバーとして野音出演歴があり「いい所でしょ? みんなに早く立ってほしいなと思ってた」と他のメンバーに冗談を言う一幕も。SNSでの総再生回数が8500万回に達した「大丈夫」では、橋口が歌詞を変えて「多少の雨でも大丈夫」と熱唱。同2億5000万回超再生の代表曲「別の人の彼女になったよ」や「恋だろ」など全20曲を届け、2800人を魅了した。

 アンコールでは14日に配信する新曲「彼女じゃなくなるのに」を初披露した。予定を大幅に超える2時間40分のライブに、ドラムの横山祐介は「びしょびしょです。みんなと一緒に雨を浴びながらできて幸せでした」。

10月4日からは全国ホールツアーで8都市を巡る。雨空とは対照的に、5人の表情はどこまでも晴れ晴れしかった。(堀北 禎仁)

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