19日午後0時45分ごろ、東京都北区赤羽北の5階建てマンション一室から煙が出ていると、目撃者から110番があった。捜査関係者によると、火災現場はタレントの林家ペー(83)、パー子(77)夫妻の自宅。

パー子が病院に搬送された。煙を吸ったとみられるものの、命に別条はない。

 この日、消火活動後、夫婦が住む3階の部屋のベランダ天井は真っ黒なすすで汚れており、両隣の部屋につながる隔て板は破られた状態だった。東京消防庁によると、約30平方メートルが焼け、火は約3時間半後に消し止められた。

 火事があった時、ぺーは20日が命日となる師匠の初代・林家三平さんの法事のため外出。パー子が自宅にいた。捜査関係者によると、パー子は「仏壇で火をつけようとしたら燃え広がった」と説明しているという。警視庁と東京消防庁が詳しい状況を調べている。

 ペーはこの日午後8時30分頃、現場マンションに帰宅。スポーツ報知などの取材に応じた。飼い猫4匹の遺体と対面したことを明かし「(猫が)家族だったんだよ…。キャッシュカードも中で見つからない。

火災保険も入っていなかったんだよ…」と力ない声で悲しんだ。ペーによるとパー子も一緒に戻って来たという。

 火元となったとされる仏壇については、毎日朝晩と線香を上げていたといい「何で今日だけ…三平師匠の写真に火が燃え移って広がったらしいんだ」と状況を説明した。衣装も家の中に残った状態のため、着替えることもできず。この日はホテルに宿泊するつもりだ。

 ぺーは21日からの浅草演芸ホール9月下席の夜の部に出演する予定。同演芸ホールはスポーツ報知の取材に「現状本人からの休演の連絡はない」と答えた。

 〇…マンションでは夕方以降も放水が続いた。下の階に住む住人の男性は「会社から帰ってきたら部屋の中がぐちゃぐちゃで、電気もつかないし、天井から畳も全部水浸し。もう住めないかな。しょうがないね」と肩を落とした。

 ◆林家ぺー、パー子(はやしや・ぺー、ぱーこ)ぺーは大阪府出身。

本名・佐藤嘉彦。1964年に初代・林家三平に入門。「林家ぺー平」から改名した。特技は著名人の誕生日の暗記。パー子は東京都北区出身。本名・佐藤粋子。68年に初代・林家三平に入門。72年に結婚。ピンクの衣装で夫婦そろっての活動が増える。

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