9月20日の阪神4R・阪神ジャンプS・JG3はネビーイーム(牡7歳、栗東・佐々木晶三厩舎、父キズナ)が、3着馬に大差をつけるジューンベロシティとの一騎打ちを制し重賞初制覇を飾った。勝ち時計は3分29秒6(良)。

 3コーナー手前、残り800メートル付近からネビーイームとジューンベロシティが馬体を併せマッチレースの様相。先に抜け出したのはネビーイームだった。グイグイと差を広げ直線へ。最終障害の飛越後にバランスを崩し、ヒヤリとしたが、2着馬の追い上げを半馬身差しのいだ。「勝負所から馬が勝手に走って勝ってくれた」と小牧加矢太騎手。これまでは、ズブさが目立つタイプだっただけに、前進気勢が出てきたのは大きな成長だ。

 「距離が短くなっても大丈夫だったね。パドックから気が乗っていて、いい形だった」と目を細めた佐々木調教師。今後は放牧に出て、中山大障害(12月27日、中山)に向け調整される。「最終障害でバランスを崩してしまったので、少し脚元が心配ですが、無事にG1に臨めれば、十二分にチャンスはあると思います」と力を込めた鞍上。〈8〉〈3〉〈2〉着と力をつけ、あと一歩のところまで来ているJG1制覇。来年2月いっぱいで定年を迎えるトレーナーにとっても、“大勝負”になる。

編集部おすすめ