プロボクシングの世界主要4団体の一つ、WBC(世界ボクシング評議会)は23日、中谷潤人(27)=M・T=が保持していたWBC&IBF世界バンタム級(53・5キロ以下)王座を返上し、空位となるWBC王座に関し、世界同級1位・那須川天心(27)=帝拳=と同2位・井上拓真(29)=大橋=に対し、王座決定戦の交渉期間を持つように命じた。

 両者が合意しなかった場合は、WBCのルールとレギュレーション(規則)により10月21日に入札となる。

 キックボクシングで42戦無敗と“神童”と呼ばれた那須川はプロボクシングに転向。2023年4月のデビュー戦で判定勝ちするとその後、WBOアジアパシフィック・バンタム級王座を獲得するなど5連勝。25年2月に元WBO世界バンタム級王者ジェーソン・モロニー(オーストラリア)とノンタイトル戦で対戦し、3―0判定勝ちを収めた。6月にはビクトル・サンティリャン(ドミニカ共和国)に判定勝ち。11月にも予定される次戦では世界初挑戦が期待されている。

 井上拓はスーパーバンタム級の世界4団体統一王者・井上尚弥(32)=大橋=の弟で、元WBC暫定、WBA世界バンタム級王者。昨年10月、現WBA休養王者の堤聖也(29)=角海老宝石=に判定負けして、WBA王座を失った。

 戦績は那須川が7戦全勝(2KO)、井上拓が20勝(5KO)2敗。

編集部おすすめ