俳優の綾野剛が24日、都内で行われた映画「愚か者の身分」(10月24日公開、永田琴監督)の完成披露試写会に主演の北村匠海、共演の林裕太と出席した。

 綾野は中学、高校時代、陸上競技部に所属し、中長距離選手として鳴らした。

同じく陸上部出身の林が「生まれ変わったらやりたいこと」を問われ、世界陸上に影響を受け「世界一速く走りたい」とフリップに記して回答すると、綾野は「その話します?」とソワソワした様子。当初は林の話に「うん、うん」と声に出しながら大きな相づちを打ち、林が話し終わると、せきを切ったように世界陸上に対し「いや~、最高でしたね」と大感激したことを告白。続けて「実は僕も1回(フリップに)『陸上』って書きかけました。今の知恵でもう一回走ったらどれくらいいけるんだろう」と思いをはせた。

 同作は、小説家・西尾潤氏の同名小説が原作。闇バイトに手を染めるタクヤ(北村)とマモル(林)。兄貴分の梶谷(綾野)の手を借り、闇社会から逃亡する3日間を描く。

 試写会の冒頭、第30回釜山国際映画祭で北村たちがレッドカーペットを歩いた時のダイジェスト映像が公開。綾野は映画祭で指ハートポーズを披露した映像が流れ、試写会中にも笑顔で指ハートを作ると、客席から「かわいい」「かっこいい」と黄色い声援が飛び、照れ笑い。観客が手に持っていた、「綾野」と書かれたパネルを手で指しながら「『綾野』って書いてあって、すごくうれしいです。こういうのにどうやって応えていけばいいのか。役者側が知らないことが多くて、お客さんを通して学ばせてもらうことが多い。

今日も皆さんにお会いできるのを楽しみにしていました。この裏にはこの映画を支えてくれたチームのほとんどの人も集まってくれて、万感の思いです」。ファンやスタッフへの感謝を口にし、感慨深げだった。

 試写会中、3つの質問コーナーが設けられ、司会者が「第2問…音がないとさみしいですね」とつぶやくと、綾野が「じゃじゃん」と言って、フォロー。綾野の機転の良さに会場が沸いた。

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