近10年で単勝10倍以上の馬は【2・5・7・114】。19年以外は3着内に1頭絡んでいる。

まずは各馬の前年スプリンターズS終了後1年間の重賞勝利実績を調べてみた。

▽15年

11番人気2着サクラゴスペル(オーシャンS、京王杯スプリングC)

9番人気3着ウキヨノカゼ(キーンランドC)

▽16年

9番人気3着ソルヴェイグ(函館スプリントS、報知杯フィリーズR)

▽17年

5番人気2着レッツゴードンキ(京都牝馬S)

7番人気3着ワンスインナムーン(なし)

▽18年

11番人気2着ラブカンプー(なし)

13番人気3着ラインスピリット(なし)

▽20年

10番人気3着アウィルアウェイ(シルクロードS)

▽21年

10番人気3着シヴァージ(シルクロードS)

▽22年

8番人気1着ジャンダルム(オーシャンS)

7番人気2着ウインマーベル(葵S)

5番人気3着ナランフレグ(高松宮記念1着)

▽23年

6番人気2着マッドクール(なし)

▽24年

9番人気1着ルガル(シルクロードS)

 14頭中11頭が1200メートルから1400メートルの重賞を制覇していた。

 今年の出走馬で、近1年に重賞勝ちがある馬は10頭。うち1200メートルの重賞勝ちは5頭。

・カンチェンジュンガ(セントウルS)

・ヤマニンアルリフラ(北九州記念)

・カピリナ(函館スプリントS)

・サトノレーヴ(高松宮記念)

・ママコチャ(オーシャンS)

 単勝10倍以上となりそうなのはカンチェンジュンガ、ヤマニンアルリフラ、カピリナ。それぞれ魅力的だが、カピリナに注目したい。

 過去の単勝10倍以上で3着内の馬をもう一度吟味すると、シルクロードSを勝った馬が3頭もいる。今年のシルクロードSはエイシンフェンサーが制覇。スプリンターズSに出走しないのが残念だが、ほかにカピリナを含む4頭が出走する。

 昨年7月に芝に投入されると、1勝クラスを快勝。12月には中山・芝1200メートルで行われた3勝クラスで2着に0秒3差をつける完勝だった。その後はシルクロードS4着、愛知杯3着、函館スプリントSで重賞初制覇。

まさに勢いに乗る4歳牝馬だ。

 シルクロードS組からは着順最上位だったウインカーネリアンも推奨しておきたい。トップハンデ59キロを背負って3着。今年3戦は海外含めすべて重賞を使われ、勝利はないがいずれも着差は0秒4以内。8歳だが衰えはない。スプリンターズSは昨年の西村淳也騎手などジョッキーがG1初勝利をつかむケースが多い。今年は三浦皇成騎手がウインカーネリアンとともに、悲願のJRA・G1初制覇を果たしても不思議ではない。(編集委員・小松 雄大)

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