自民党総裁選(4日投開票)に立候補している小泉進次郎農相が会長を務める党神奈川県連は1日に会見を行い、同県の党員数が従来より826人も多く訂正されたことについて釈明した。

 神奈川県の党員数は、9月27日に総裁選管理委員会が5万7344人から5万8170人と826人多く訂正。

「神奈川県において、一部党員の継続に関し、齟齬(そご)があったため」と説明していた。一方で同30日に週刊文春電子版が、この826人が小泉氏の総裁選のライバル・高市早苗氏を支持する人たちが中心で、勝手に離党されていたと報道。同記事では中山展宏元衆院議員が「昨年の総裁選では離党させられた党員の9割超が高市議員に投票した。今年は小林鷹之議員に入れる党員が多い」と証言していた。中山氏は昨年の衆院選で落選し、4月に神奈川9区の支部長が上原正裕氏に交代。問題の862人は、主に中山氏が集めた党員だった。

 この日の会見で、同県連の梅沢裕之幹事長は「県連のミスで有権者の大幅訂正が出て、混乱を招いた」と謝罪した。支部長交代で混乱が生じ「支部から各党員の今年も党員継続かの意思確認の報告を受け、6月20日に(862人を)離党手続きした。県連が継続できないと思っていたので、(離党と)認識してもおかしくはない」と説明した。

 一方で2024年の党員だった人は今回の総裁選は投票権があるとしたうえで「党員の継続をしないと確認したときにリストを廃棄してしまったので、投票用紙を送らなかった」と事務的ミスを主張。中山氏が826人に党員継続の意思があると主張したため、9月20日に投票用紙を送付したことで、ステルス化した党員が投票可能になったという。

 また梅沢幹事長は、今回の騒動は総裁選でライバルの高市氏・小林鷹之氏の党員投票を削減し、小泉氏に利する目的があったのではないかとの質問には「全く違う。

6月20日に処理したわけですから。そんな前から会長(小泉氏)が総裁選に出るか分からないので、あり得ない」と完全否定。週刊文春に対して「印象操作だ」と抗議文を送る意向も示した。

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