7月に現役引退を発表したプロボクシング元世界2階級制覇王者の京口紘人氏(31)=ワタナベ=の引退セレモニーが1日、東京・後楽園ホールで行われ、ライトフライ級で世界2階級制覇を目指す元WBO世界ミニマム級王者・谷口将隆(31)=ワタナベ=と、2分2回の引退記念スパーリングで拳を交えた。
中学時代から親交があり、ジムメートで同い年の谷口との最後のリング。
谷口、所属ジムの渡辺均会長、所属ジムの先輩の元WBA世界スーパーフェザー級スーパー王者・内山高志氏らからねぎらいの言葉を贈られた京口氏は、リング上で引退のあいさつ。
「子どもの時代は空手の才能もなかったが、強くなるために努力し続けて、夢である世界王者にもなれた。応援していただいたファンのみなさんのおかげです。丈夫な体に産んでくれた両親、ありがとうございます。これからの人生もっともっと長い。結婚して、妻の亜希ちゃん(インフルエンサー「あきまっくす」)と一緒になれて、これからの人生、まだまだ困難なこともあると思うんですけど、一緒に乗り越えていきたいと思うので、よろしくお願いします。本当に最高のボクシング人生でした」
最後は10カウントゴングを聞き、リングに別れを告げた。
スパーリングの相手を務めた谷口は「京口と出会ったのは中3の時の尼崎のスパーリングだった。正真正銘最後となって感慨深い。やりきったと思う。第二の人生はすごく輝かしいものになると思う。
京口氏は2017年7月に日本最速記録となるデビューから1年3か月でIBF世界ミニマム級王座を獲得。18年12月にはWBA世界ライトフライ級王座を獲得し2階級制覇を達成。今年3月、3階級制覇をかけてWBO世界フライ級王者のアンソニー・オラスクアガ(米国)に挑戦したが、判定負け。7月に現役引退を発表した。
◆京口 紘人(きょうぐち・ひろと)1993年11月27日、大阪・和泉市生まれ。小学6年からボクシングを始める。大商大卒業後の2016年4月にプロデビュー。17年2月、東洋太平洋ミニマム級王座獲得。同年7月、IBF世界ミニマム級王座を獲得。18年12月、WBA世界ライトフライ級スーパー王座を獲得し2階級制覇。22年11月、WBA・WBC世界ライトフライ級王座統一戦で寺地拳四朗(BMB)に7回TKO負け。