◆プロボクシング ▽スーパーバンタム級(55・3キロ以下)8回戦 〇小国以載(3―0判定)タッタナー・ルワンポン●(10月1日、東京・後楽園ホール)

 メインイベントのスーパーバンタム級8回戦で、元IBF世界同級王者・小国以載(37)=角海老宝石=が、WBC世界同級14位タッタナー・ルワンポン=タイ=を3―0の判定で下した。

 戦績は、小国が23勝(9KO)4敗3分け、タッタナーが26勝(16KO)2敗1分け。

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 2回、両者の左フックが相打ちとなり、小国がダウン。タッタナーもキャンバスに手を突き、珍しいダブルノックダウンとなった。小国は「人生でなかなかないでしょ。また、ええ経験しました。ボクはめっちゃ効いてました。どうしよー、まだ前半やで、って」とレアな場面を振り返った。

 その後は小国が左ボディーを再三ヒットさせ、タッタナーの足を止めた。「2、3ラウンドぐらいから左ボディーをいやがっていると思った。ずっと『ふーん、ふーん』と言ってたんで、俺も言おうかと思った」。判定は、ジャッジ3者とも78―74で小国を支持した。

 小国は2016年12月にジョナサン・グスマン(ドミニカ共和国)を判定で下してIBF世界スーパーバンタム級王座を獲得。17年9月の初防衛戦で岩佐亮佑(セレス)に敗れ、王座陥落した。

今年5月20日の前戦で、WBOアジアパシフィック同級王者・村田昴(28)=帝拳=に挑むも6回TKO負け。「負けたら最後」の覚悟で臨んだ再起戦で世界ランカーを下し、「生き残りました。マジで勝ててよかった」と安堵(あんど)の表情を見せた。

 リング上では「次、ンギーチュンバとやってみたいです」と24年10月に1回2分23秒でTKO負けしたフィリップス・ンギーチュンバ(ナミビア)へのリベンジを切望。試合後の控室でも、改めて再戦を希望し「でも(ファイトマネーが)高いんですよね。一応言うだけ。言うのはタダやから」と話していたが、プロモーターの元WBO世界スーパーフェザー級王者・伊藤雅雪氏(34)が「ンギーチュンバはやめよう」と却下。次戦は来年3月、再び世界ランカーとの対戦となる見通しだ。

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