将棋の棋聖戦挑戦者決定戦が1日、東京・渋谷区の将棋会館で指され、先手の羽生善治九段が服部慎一郎七段に敗れた。23年の王将戦以来、3年ぶりのタイトル戦挑戦はかなわなかった。

 積極的に攻め、AI評価値でも勝率100%と出るなど優勢だったが、持ち時間(各4時間)を使い切ってから飛車を打ち込んだ一手で形勢が大逆転。服部の持ち時間がなくなる目前まで懸命に指し続けたが、再び逆転することはできなかった。

 羽生は服部がインタビューに応じている間もずっと盤を見つめ、考えている様子。「ずっと難しい気がしていました。きわどい局面が続いていた」と振り返り、形勢が大きく変わった一手には「ひどかった」と断言。「細かいところでの精度を上げていかないと」と反省を口にした。

 本局は羽生の通算タイトル獲得数100期をかけた挑戦権争いということもあって、報道陣約40人が集結。大台への思いを聞かれると「一局一局の積み重ねなので、これからも変わらず全力でやっていきたい」と話した。現在進行中の王位戦挑戦者決定リーグでは紅組1位タイと、今年度中のタイトル挑戦の可能性はまだありそうだ。

 羽生は伊藤匠二冠と対戦した25年7月の王座戦以来の挑戦者決定戦となったが、2回連続で勝利はならず。3月4日から年度を挟んで続いていた公式戦連勝記録も10で止まった。

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