第79回カンヌ国際映画祭で女優賞をダブル受賞したベルギー出身のヴィルジニー・エフィラ、日本出身の岡本多緒が26日、東京・内幸町の日本記者クラブで凱旋会見を行い、喜びを語った。

 岡本は「この受賞から2日たったと思いますが、まったく現実味はわいてません。

一生わくことはないと感じています。この映画をたくさんの方に見ていただけるきっかけになると思うので、うれしく思います」とあいさつ。エフィラは「受賞できて、それも多緒さんと一緒に受賞できてうれしく、ラッキーに思います」と喜びを語った。

 カンヌ、べネチア、ベルリンの3大映画祭で主要賞を獲得し、米アカデミー賞でも国際長編映画賞を受賞している濱口監督の3時間16分の大作。日本人として初めて女優賞を受賞した岡本はフランス語を流暢(りゅうちょう)に操り、エフィラ演じる介護施設の施設長・マリー=ルーと交流する、末期がんの舞台演出家・真理を演じた。病に侵されながらも、前向きに生きる女性を軽やかに演じ、公式上映ではスタンディングオベーションが14分間にも及ぶなど、評判は上々だった。

 日本国内では知名度は高いとはいえないが、176センチの長身を生かし「TAO」名義でモデルとして世界中を飛び回る。13年にはハリウッド大作「ウルヴァリン:SAMURAI」に主要キャストとして出演。物おじしない国際感覚を身につけた。それはエフィラとの関係性にも生かされた。

 ◆「急に具合が悪くなる」 がんの転移を経験しながら生き抜く哲学者と人類学者が交わした20通の往復書簡集が原作。パリ郊外で介護施設「自由の庭」を運営するフランス人女性・マリー=ルー(エフィラ)と末期がんの日本人舞台演出家・真理(岡本)による心の交流を繊細に紡いだ物語。

同じ名前の響きを持つ2人が出会い、人生の最期をどう過ごすか。偶然から始まる交流と、その関係の変化を描く。

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