24日(日本時間25日)の1次リーグ(L)で、前回大会4位のモロッコ(同7位)はハイチ(同83位)に4―2で勝利し2位通過した。C組のブラジル(FIFAランク6位)はスコットランド(同42位)と対戦し、エースFWビニシウス(25)の3試合連続ゴールを含む3―0で快勝し、勝ち点7で1位通過した。

 前回大会4強の強さは本物だった。大量得点差で勝てば1次Lを1位通過の可能性もあったモロッコは、前がかりになった隙を突かれて、ハイチに2度リードを許した。前半10分に左サイドを簡単に崩されてオウンゴール、2失点目は自陣でルーズボールへの対応が緩慢になったことがきっかけ。それでも、ワハビ監督は「ハイチは失うものがなく、われわれは1位を狙っていたので、リスクを取って戦った」と冷静に振り返り、守備の不安より得点力に目を向けた。

 1点を追う前半39分にこぼれ球を主将のハキミが押し込んで同点。再びリードを許して迎えた前半アディショナルタイムにはサイバリのアフリカ人W杯初の3戦連発となるゴールで、すぐに追いついて折り返した。後半33分にCKから勝ち越すと、終盤は集中力の切れた相手から4点目。手薄になった守備を補って、余りある破壊力で勝負をひっくり返した。打ち合いを制し、DFながら3点に絡んだ主将のハキミは「攻め勝った」と誇った。

 1次Lを2勝1分けで終えたが、勝ち点7で並んだブラジルには得失点差で及ばず、2位通過が決まった。4年前の躍進はチームに自信をもたらしており、ワハビ監督は「相手が一目置いてくれるようになった」と、世界の勢力図における立場が変わったと認識する。決勝T1回戦は日本がいるF組1位との対戦。

「オランダも日本も普段通りの戦いをしている。どのチームも既に分析している。どこが来てもいい」と“強国”の余裕を漂わせた。

 ◆モロッコ(3大会連続7度目) FIFAランク7位。愛称は「アトラスのライオン」。今年3月からベルギー出身のモハメド・ワハビ監督(49)が指揮。主な選手は主将DFハキミ(パリSG)、FWディアス(Rマドリード)ら。22年カタール大会でスペイン、ポルトガルを撃破し、初の4強入り。アフリカ選手権は2度優勝(76年度、25年度)。首都はラバト。人口は約3808万人。

 ◆イスマエル・サイバリ 2001年1月28日、スペイン出身。

25歳。モロッコ人の両親のもとに生まれ、6歳でスペインからベルギーに移住した。ベルギーのアンデルレヒトの下部組織、ゲンクなどを経て、20年にオランダのPSVに移籍。17年から両親の祖国であるモロッコの世代別代表に招集されていた。利き足は右。185センチ、83キロ。

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