◆サッカー北中米W杯▽決勝トーナメント1回戦 ブラジル2―1日本(29日、ヒューストン競技場)
MF佐野海舟(25)=マインツ=が、W杯決勝T1回戦のブラジル戦で先制点を決めた。前半29分、中盤でのボール奪取からドリブルで持ち運び、豪快なミドルシュートでW杯初得点。
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指先をかすめたボールはポストの内側に当たり、ゴールへ吸い込まれた。GK鈴木彩は思わず天を仰いだ。1―1の後半AT5分。エリア内でFWマルチネリに右足シュートを押し込まれた。「もう1ミリ触っていたら防げていたかもしれない。手がもう0コンマ何秒早く出ていれば…」と悔い、「ああいうのを捕れるGKにならないといけない」と言い聞かせた。
ビッグセーブがなければ、そもそも接戦でもなかった。前半を無失点に抑え、後半7分にFWクニャのヘディングシュートをセーブし、直後にもゴールライン上でボールをかき出す。同13分のFWビニシウスのエリア内のシュートは左手親指で触れて神セーブ。「(まだ)防げたなと感じている部分はあるのでまだまだ甘かった」と満足することはないが、その存在は世界に認められつつある。
試合前日会見でブラジルの世界的名将、アンチェロッティ監督が、鈴木彩の名前を挙げて「素晴らしい活躍を見せている」と評価。この日はブラジルの守護神アリソンからイタリア語で「いい試合をした。顔を上げて次に向かって頑張れ」とエールを送られた。
初のW杯は全4試合に先発して数々のビッグセーブで日本を救ったが、無失点はチュニジア戦(4〇0)の1試合。だからこそ、次の夢舞台までに自らに使命を課した。
「チームが上に行くためにもGKの活躍は必ず必要になる。世界で少しずつ僕の存在は認められていると思いますし、日本人としてもGKで世界で戦えるところをこれからも証明し続けないといけない。もっともっとレベルアップしたい」
敗退直後に森保監督からは「上を目指すには、世界的なGKが必要」という言葉をかけられた鈴木彩。スケールアップを遂げ、4年後の舞台に戻ってくる。(後藤 亮太)
〇…英国メディア「BBCニュース」は、日本―ブラジル戦の最優秀選手に佐野を選出した。読者投票によるもので、敗戦チームからの選出は異例。ブラジルに一矢報いた佐野の一撃は、サッカーの母国・イングランドのサポーターをもうならせた。

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